古語による芸術的表現
物という言葉が古語では何を示すか、ご存知の方少ないと思います。
物語 物思い 物悲しい 物凄い などといった表現はよく聞きますが、その物って何かというと
古語基礎語辞典 によると
人の力ではどうしようも出来ない事 、力、
とあり、自然とそうなってしまうということだそうです。
芸術的なものには物としての魂に似たものが存在する事を意味していると思うのです。
例えば、歌を聴く時
その作った人の歌を聴きたくて聴くことは少ないと思います。
その曲が一人歩きを始めて聞いてる人の物になったからだ、ということです。
もうすでに、その時点で、作った人と曲は離れた存在になっています。
曲を聴く時、作った人の事は頭の中に浮かんでこないですよね。
料理は、食べ物である事が前提なので芸術として捉える事の前に空腹を満たすものではあるんですが、
ですが、芸術の定義が人を感動させる、人の心を動かす物ならば、料理芸術は存在すると思うのです。
そんな物として一人歩きをする、出来る一皿を創り続けたいと思っています。
どんな風に感じてもらいたいかは、人それぞれで自由に感じてもらえればいいと思います。
ただ、何かを感じて欲しいと
毎月、変わるその月毎のメニューにはそんな気持ちを込めて、自分の想像した料理を表現するためにスタッフたちが試作を繰り返し完成させています。