処理のされ方による違い
今回は、三枚に捌いた鯖の写真ですが
同じ日の同じ船で釣った魚の写真です。
見た目が右と左で大きく違うのがよく分かると思いますが、もちろん右のほうが丁寧に扱ったものです。そして左のほうは世間では良しとされている方法、鯖折りにして連れた瞬間に頭と内臓を取り除いて氷水の中で持って帰って来たものです。
実は右のほうは鯖に出来るだけ傷を付けずに海水氷の中に入れて持って帰ってきたものです。
身の状態はあきらかに右のほうが良いですよね。
昔から鯖は内臓に寄生虫が多いからということで釣ったらすぐに内臓を取る方がいますが、結果、このような身になります。そして、アニサキスなどの寄生虫は内臓だけでなく身にも入りますので内臓を取れば安心ということではありません。
天然の魚には、結構な確率で寄生虫はいるものです。
ですので、もし鯖を生で食べるのであれば養殖の鯖をお勧めします。
色のバランス
今回は、色のバランスについてです。
こちらの写真は食用の花をお皿の上に置いて見ただけの写真です。
もちろん、正解不正解などはありませんが綺麗だと感じるかどうかが答えだと思います。
そして次の写真は野菜を置いただけのお皿です。
今回は、色のバランスだけで綺麗に見えるかどうかですが
自然の中や綺麗な写真など参考になるものは沢山あると思います。
大事なのは、自分自身が感じられる人間であるかどうかでいる事だと思います。
旬を知ること
食材が生き物である事が前提ならば、当然のことながら1年を通して同じではありません。
世の中ではイメージが先行して間違って認識されているものも多くあると思いますが、今回はこの鹿肉
、ジビエというと秋冬のイメージですが実は鹿は草食動物なので春から夏にかけて沢山の葉っぱを食べます。秋冬には残念ながら鹿の食べ物は少なくなるのです。
ですから、一番美味しくなるのは今から夏にかけてという事なのです。
全ての生き物に共通していることは、沢山食べ物を食べる時が一番の旬になります。
魚の場合には、産卵期に入る直前が一番の時季になり、魚によって産卵期が違うのでそれぞれの旬が異なることになります。そして、それは地方ごとに少しずつずれていくということは理解できるかと思いますが、桜前線のようなものです。
似ていて非なるもの
これからの時季に美味しくなってくる岩牡蠣
是非是非、楽しんで頂きたい組み合わせです。
これは、代用のようで違うもの
違うもので似たものを作った料理です。
生牡蠣に三杯酢とワカメをイメージしてて
今回はシェリービネガーを三杯酢のように調整し、海ブドウをワカメのポジションに
柚子の香りをレモンの皮で
想像した味通りに!
シェリービネガーの味がイメージしずらいかもですが、味見をしてみると少し樽香があって
醤油の雰囲気を感じるので結びつくと思います。
少しの甘さを加えると三杯酢のような、、、。
似たようで違うものは、黒ビールとよく合います!
アイルランドでは生牡蠣とギネスビールをよく合わせて楽しまれています。
実はそこからの今回の料理の発想でした。
サーモンと枇杷
今日はサーモンと枇杷を合わせてみました。
先ずは、枇杷をどう活かすかを考えます。
枇杷がどの様な味を持っているのか、
自分に感じるのは、アプリコット、アーモンド、マンゴーそういった物に近いイメージだったので
少しライムかレモン汁と生の唐辛子、それから、谷中生姜(葉生姜)ナッツ、ドライフルーツ、トマト、オリーブオイルでサーモンの付け合わせとソースの様な役割を
そしてサーモンは皮を引いた状態で片面から9割弱火で焼いてスモーク塩を合わせて
全て、単純に足し算料理でイメージがつきました。
そして合わせるワインは
シャブリをチョイス
シャルドネの中でもあえてフルーツ感の無いもの
南の方のシャルドネはトロピカルフルーツを連想させる感じがあるので、一番北の物を
ミネラル感と枇杷がとてもよく合い重過ぎず軽過ぎず味のトーンも揃い、綺麗に仕上がったと思います
子供の味覚は大きなヒントに
子供にある食材の味を聞いてみると、必ず一番強く印象に残った部分を答えてくれます。
子供は特に、味に対する経験が少ないので、同じトマトでも良いトマトとそうでもないトマトの違いをまだ知りません。
大人は美味しいトマトを食べた経験があるのでトマトのいろんな部分を連想してしまいます。
そこで、その子供が最初に感じる部分こそが、その食材の荒々しい部分だったり刺々しい部分だったりするわけです。
大人には感じない、子供の好き嫌いの嫌いな部分にヒントが沢山ある気がします!
トマト 酸っぱい
ナス 辛い
ピーマン 苦い
そら豆 臭い(青臭い)
セリ系の物 パクチー パセリ セロリ 青臭い
などなど食材のネガティブな部分を書き出してみると
合わせるべき食材が見えてきますよね。